コンテナガレージ

仕事(フリーライター)、日常、小説、その他諸々

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「運動不足が祟った、足をつけてなら得意なのに、」覗き込む二人の刑事を息を切らせて髪の間より、解れた前髪は休日か休憩時間に長さを整えろ、言われなくとも、館山は上体を起こす。

「藁を筒状に、何かを巻いていたか」

「堆肥でしょうか?」

「室ですよ」と館山は腰に手を当てる、目まぐるしい移りに私が優位に立てた、張り合っていると微塵も、黒ろく射貫く瞳を備えては。

 雪室。夏季の冷房に電力に頼らない昔ながらの知恵は冬に掘った穴の中へぎっしり雪を詰めて上から土をかぶせ、地中に通したパイプからハウスへ冷気を送り温度を一定に保つ。

 あの人の畑に空いた穴は室、収穫を終えた、いや翌年に種を播く田畑を選び穴が開く。連作を避けた、目に見えて縦の穴は質を見極める、耕作地は平地と盆地・山道脇に分かれて生育を。収穫に運ぶ手配に、休む間どころか寝る間も。

「おそらくその考えは誤りですよ」進言をしたはずだ、言葉なく二人は示し合わせもせず音もなく関節もなることすら垂直に立ち畑を家めがけてすく々歩く。

 そうだ、土の回収は、「あの、畑はまだおくに、」私から間を声と切る。どうやら稲作にかぎり土を集めたらしい、引き返す種田の足跡が残る。

 父親はいつもいつもだ、遅い。性格の災いし一家の方向性もほんのたまに舞い込む総出の外出も寸前を常とした。言いふらし、そも々家におらず数十分後には界隈へ私たちの行き先、目的、日程、行路は乗り込む車への数歩に送り出す通りがかりの者が詳しい。

「恋愛談義に花を咲かせようと、なんだいもう帰ってしまうのか、明日は休みでしょうに」玄関を出て農作業に戻る父が放った。

 家をさっさと出ろ、しかしたまには帰れ、顔を見せなさい、実に厄介だ。

「結婚は当分先だから、覚悟をしておいて」なんだいおまえさん、藪から棒に、この人は素っ頓狂にその声を、私は後部座席へ左右の確認を怠らず乗り込んだ。

 再び畑を見せてくれるか、再開の理由が必要である。前の二人、熊田がつぶやき種田が応じる。「どうぞ」私も、二名の喫煙者が同乗、女性刑事は小川の告げ口で知る。煙を嫌い逃がす、上司の独断を彼女なりに、いや、館山は考えを切る。規律はたきにわたる一か条、だからこの人と隣は軽い。比べる私であるからか、背後、自宅、過去に人の気配が微塵も感じられずに、店長の立ち姿とそれは瓜二つなのだ。

 だからなにを、迷い犬に餌を与える、見てみぬふりの私を生まないための私心さ、「一本だけ」考えるな、館山は一本に火をつけた。

 消えてしまい、目的地の田畑を右折する。「ここより私有地に着き」、看板は胸に刺さる。言い訳を熊田は考え付くようだ、黙んまりが一発勝負でなければと、二階の言動が館山の脳裏に渦を巻き、走馬燈、ぐる々絵巻物は繰り返す。

「すいませんが」熊田は小屋にほど近くへ車を止めて、取って返した、早い。

「左手の山際に道があります」種田とは意思が通うらしい、あなたは背後をお願いしますと短稈の稲に隠れた人を探せと、後ろ向きは三半規管に悪い、乗り物はからっきし私はいっこう慣れることなく大人になった口。それでも、片足脛を座席に真後ろと左右後方を担当した。 

 が、あちらは走行音の聞く、隠れられたら、見つけたとて「なぜ?」問えるものか。 裾野より山道へ入ると車を止め、種田が長い上半身首も、うんと伸ばしスタントマンの真似事か、一望が視野を埋めるも建物すら小さく人の判別は双眼鏡の類が必要では、出かかる言葉は留めた、視力は人それぞれ性格の向きから帰国子女、幼少は広大なここを凌駕する開けた土地に育つのかも。

「いません」始動。

「上かな」

 山道の両脇に畑、果樹か幹を持つ植物が段々平地に異種を混ぜて同一を集めては栽培を行わず、実験のようにも思える。 

 倉庫。印刷工場のさび付き看板が、三角屋根の造りはプレハブを広げ三階に伸ばした、薄緑の外壁に×を描く筋交い、中は空か用途を別に今でも残るのだろう。

「人です」助手席のseatに危うく頭が。汗のあふれて、倉庫へ。

 見上げる高さへshutterは上がる。