コンテナガレージ

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下弦に切り戻しなさい  1  1285 

「こちらへお越しいただきませんと、警察の頼みといえど回答はできかねます」研究員にしては毅棄(きき)と受答え、種田は熊田と協議を重ねた。I市は港湾を望むビジネスホテルのロビー、顔を二人は突き合わす。新聞配達員と時刻を同じに宅配便は動き出す、横縞の半そでが荷物を届けお客より回収を、自動doorの抜ける。

 熊田が掴む新聞は一面昨日のお祭り騒ぎを報じ、構成を逸脱し詳細と写真の掲載をとる。内容はしかし、彼女も目を通してずさん、「であろう」「と思われる」「という専門家の意見も」見聞き、直に当地へ赴いた者が内容とかけ離れる。

「大量に、生産のめどが立ちtake outを禁ずる。定住を希望しように観光を主な産業に据える、生き抜くに競争を身を立てるすべを備え耐えた方々が場所を得る。が、脅かされ、つつかれて気が気ではなくと者たち、身の保証を夜は危険に満ち外出は死の恐れ、申請手続きの列はいまだに続く」顔を遮る熊田の解答を望んだ、ロビーの喫煙は灰皿が備え付き二本の煙草が出発時刻の五分前、灰と化す。

「足を運ぶ前に、言うことないよ」市民ととも列に並び入国は待つのだ、早朝六時の出発は空路を蹴り海を渡る、興味本位の休日に起きだす勤労者の波に空を選びのまれる、だが、「正攻法だろうか」意向に従う。単独は捜査権の無効を表す。

 皺の縒る新聞を熊田はカウンターにて「差し上げます」と厚意を受ける。入口に歩きつつ未払いの分配(わけ)を私に言う、「部屋に届くやチェックアウトに列をなした。手つかずの一部がこれさ」

 航路が導きを作物の解に会わせ、税を支払う源が集まる、central cityに船は着くというが洋上、波の高く防壁を敷くほど着岸を人を送るのだ、安全の確保がなされているとでも、茶色のタクシーに種田は階段を下りた車止めの一台へ熊田に続き体重を預けた。タクシーは田畑より私たちを回収した昨日の迎車である。

 停泊するコンテナ船、積み下ろしのクレーン、金属の打音は鉄の箱を通じて耳へ、人の姿はない。 

 帽子をかぶる制服姿の男性が手袋をはめた手で出迎える。降りるように、運転手に促され、船は遠方海上のコンテナ船である。タクシーは運転手を代わり排ガスをまき散らし離れた。

「免許は持ってます、違法じゃあありません」こちらですよお、瞼が張れる、早起きは不得意か体質それともアルコールが猛威か、澤村という運転手に促されコンクリートの護岸を心もとない錆か元の色か階段へ続き、小型船が揺られ停まる。船体は白く漁船のそれともレジャーとも、沖へ出る釣り船が用途に適する。

「お手を」飛び移る、素直じゃないな、呆れには慣れた、「ずいぶんと余裕ですね」熊田はそれとなく急がせる。はいはい、船は見上げる影の作る岸を離れた。

 離発着の機体を数える、種田に日焼けは肌に毒と野球帽が手渡される、未使用品、ほらタグのつく、澤村はハンドルを握り彼女へ腕を伸ばす。操縦が心もとない、受け取る。顔は焼けた、半そでの腕も靴と裾の間、喉元、だからと気に留めることが必要とは、目に入る光の量は厄介ではあった。

「あれですよ」海上を走り二十分弱、時速六十㌔と換算し二十㌔、O市Z町は桃色のリゾートホテルがうすら霞に見える、港湾の色型(いろかたち)がやや勝るか、種田は洋上の現在位置を脳内は地図に書き込む。

 円盤状に建物「central city」は海底深く杭を打つ、ご安心を、まるで自分が建て設計した口ぶりである。波に任せる、盛(さか)り落ちる、円筒の周りには柵と回廊、救命胴衣を着けて男が手招き。

 波の高く船体は寄り流され波と任す。波を真横に受けまいと船体を垂直に流れに合わせて数回接近を試み、接岸は凪とに寄った。

「ちょっとした貸しがありましてね」細身の体は肉のない、私を棚に上げる、三人は商業エリアのeast cityへ自動運転の車に揺られた。体のねじり、帰りを待つ飼い犬が下方縛りつく。

 熊田の問いに運転席の澤村はいう。「建物までが私の役目ですから」