コンテナガレージ

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「どうして、また」小川が駆け寄る。理由は当然必要であるらしい、女性にとって髪は命、言い過ぎ二番目か、そのあたりに位置しますもの、一生のお願いとやらを二度は使う者の曖昧な認識、館山は短く切りそろえた髪を触る、背中を覆うまとめた後頭部にかなりの負担を強いたと身軽に変わり、体へ謝った。これで髪があつめる熱と別れた、安佐よりは長く、国見蘭よりは短い、店長よりも、長い。

 私の知らないところでひと悶着ありましたね、どうなのですか、何をわめいているのやら、安佐には、「髪を洗い乾かす時間を休息にあてた」文句はあるか、顔を投げて黙らせた。

 サロンを巻く、壁を一枚挟み店長は棚の前は倉庫にて在庫を調べる、ロッカーの戸を大きく鳴らして、私が準備を整えもしか声をかけそちらへと、知らせた。見てくれなどとは、気づくその時の表情だけでも、どちらかに、驚きでも満たされて、反対ならばよりもっと、通路のところどころ軋みはなかをポンプの鳴動と計(はたら)きを合わせる。

「棚卸しには早すぎませんか?」衝突、刹那だ、視線は手元へ、恥ずかしい、面と向かっては、馬鹿によく好いほうへ考えの回る、館山は返事を待った。

 質問であったのか、店長は思い出したよう、言う。「早すぎる場合には答えられないよ、その問いかけだと」〝はい〟か〝いいえ〟でもないし、否定が肯定に、誘導尋問、君が言わせたい答えだものね。

観て「何をされています?」

「棚卸し」私の順番を前に、「日に二度のlunchを初めて一か月を前にだから」騒動はひと月を数えるか、片づけた店長と厨房へ戻る。

 晴れ晴れと気持ちに区切りをつけた私においそれと確信をつくべきでは、気を遣わせたらしい、未だ消化に明け暮れ、やっとのこと、こちらの身にもなれば、返す言葉は謝罪すらおこがましくて。せっせ粉の粘る、発酵機より、まず々膨らみを指を差して。二度目はpizzaを、野菜をふんだん肉ばかりと具の比べ、作物はこれから早くて二か月は先と実家より送られた段ボールに広告裏のなぐり書き。種は広く播かれた。ヒキタミツキが書き留めた議事録の一枚が世間に流れた、教えたつもりは、声が聞こえてきそう。写真に収めた張本人は称えられる一方で、個人へ開かれては、農家の集まりが徹底して抗議、姿は晦ましたとのこと、現実には顔を伺いつつ生きてはいる、ネットワークより離脱をしたのである。

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 大勢に待ったを手を体の向きを目でもって、安佐に生地を任せた、接客は苦手だ。従業員の揃い、開店、午後三時である。

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