コンテナガレージ

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ch 3

「見せてはくださらないの?」
「二枚は、発見したお二方、ということでしょうか」二公演を手元にアンケート用紙がだらり手の抱えをこぼれる。だったら場所を変えて、他人の僕が聞いていられませんよ。
「読み取れず誤りを正当と、受け取る先を潰した」責を問われて私が発言に端を発した証人をあなたがたに、内容は通じ双方は守られる。
 内容そのものを刑事は目の向けて、「会場までの道のりはお客へ還す、足を運ぶ効用に誘う用意にあなたへ届き読まれる確約、唯一といえるつながりに記入を半ば強制を敷いてまで」「たいそうな時間をかけて、入場のボディチェックがかすむ長さでしたが」
「書け、一言か念を押したか?」公開はこの場の限りだ、タテカワは言う。「握手と条件に曲を買わせ会場へ演奏をおろそかに、比ではないかと」反論があるのなら、一行警察とてひるまず、むしろ立ち向かう気概。興奮とは異種によるが、打ち返す反撃やとびかかり、身をかわした隙を突く一撃は虎視眈々構えを隠くす。
「私事を話した。時と場合と通常に偶然、時たま今日ばかり、アクシデントにスムーズは予定の通り会場へ、搭乗に乗車、身支度に忘れ物の、振れて後に立ち去る観客に手を合わせ握り、表面が取り繕う私へ届けてよく見られたいが姿と落ち着きの削いだあたふた順番を胸の高鳴りにあれやこれや、考える余地を高めた緊張に、ありふれた呼びかけが多数、思いのたけを、凝縮された意思であるとは、」
「文字にはその人が現れるの」
「時代がそうさせた」
「あら、言うじゃないの。いいわ、今度いじめてあげる」
「二人とも知り合いといえる関係はこれから、共に初対面、公演当日に初めて顔を合わせた。文面の通りに、代理で落ち合う人物が変わる」オオガキが包帯に触れ、血の塊、固さを確かめる。「こちらの二人だけでしょうか?」
「そうか」ぱちん平手にこぶしが鳴る、「イレギュラーにこの船に乗船した人を探しまして、事なきを得る、対象が守られて手を出せるものでは、お手柄ですよ」それではさっそく、履きかけた革靴が足をアイラは止めた。
 否定、止まりバランスを崩したカワニがあらら、タテカワの膝に寄りかかる。どさくさに紛れてからに、弁解と叱責の間を私は縫う。
「亡くなる二人は呼ばれてここへ乗り込んだのでは、という意味です」アンケート用紙の記入は嫌ったと、刑事が訊く。
「枚数は人数分を回収します、」
「代筆ね」
「字が汚い、もしくは思いを一枚に書き込むには、申し出はありがたくただしと条件を私の名前はそのままに」いかがでしょうか、見下ろす立場のオオガキそれに連れの女性にも真意を尋ねた。頷きが返える。
「見返しました」アイラは二枚を掲げる、「氏名にふき取るインクがなにより」