コンテナガレージ

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単一な黒、内面はカラフル 2

 コーヒーは有難かった、アイラは素直に受け取る、これの代金分を喋ると思えばいいか、彼女は小さじ一杯の量を口に踏むと、備え付けのホルダーにおき、快諾、リクエストに応えた。

「一件目の事件それのみだと解決に導く糸口は視認できませんでした。二件目の事件に異物が紛れ込む、はい、コピー用紙です。そして三、四件目と五件目。紫、白、緑、黄色、オレンジ。本来ならば、紫の次は青が妥当な選択です。そこで一件目に立ち返りましょう、密室の不可解な事件が私たちの脳裏に焼きついたのは記憶に新しい、発見者である管理人の男性が犯人であるとの見方は、大方誤った見解ではないように思われました。しかし、目撃証言を覆す証拠は不十分、立証にはほど遠い、むしろ証言者の飛躍や幻想と肩を並べる想像力を信じていれば、捜査はいずれ行き詰って、証拠不十分で捜査の任は解かれる。けれども、そのあいまいさは二件目の事件で高い関連性が示唆された。すると一件目の事件性、つまり殺害と被害者の関係性を立証せざるを得ない状況に警察は立たされる。ええ、表情が緩みましたが、私は続けます。二件目、目撃者の察知に適した教会の駐車場で犯人は死体を作る。一人目の不可解さのまま、管理人の証言をうやむやに保持し、なおかつ疑いようのない堂々たる殺害と死体の放置である二件目がそれを補完してしまった。二件目を殺人と安易に取り扱ってしまったがゆえに、あなた方警察の捜査は自ら、迷い道に誘われるように、奥深い針葉樹林へと足を踏み入れたのです」