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鯨行ケバ水濁ル 梟飛ベバ毛落ツル 12-2

 家入さんの取った行動は現場に異常性を与える、証言の食い違いが生まれなかった要因は彼が遠矢さん及び兎洞さんの両名の〝異状〟を感知していたから。ドアはおそらくレールを外れドア枠の左側から室内が通じていた。立てかけた状態です。視覚の欠損は調べが及べば公開するホテル側の意向だった、あえて手の内を晒すこともありません、弁護士の助言なのでしょう。楽観、でしょうね、一度だけ説明をします、探偵という如何わしい職業に就くあなたが曖昧な解釈のまま自らの不利益を無能に受け入れるとは思えません、褒めているのですよ、物事を捉え判断を下す能力を、それをあえて隠し列席者の代表を買って出る、不釣合いな行為に免じた応答です。表向きの警察へ渡す資料には〝右目・視力零〟と書かれ、捜査員はいわゆる右の『目』が使い物にならなくなった、失明による義眼を連想したはず。右目右側と右『目』を読み誤る、見落としは許容されます。死体と遠矢さんは見えており、そのためフロントへ駆けた。繋がる右脳からの両目それぞれの右側への視神経が左右の目に分かれる手前に欠損または不具合が起きた、つまり視界の右側を兎洞さんは両目を使う三次元映像が映る。視界の左側は欠けるも右側は見えている、黒幕が視界左に下りていると想像してください。考えた後に意見を発する権利が与えられる、今回に限ります、言っておかなければ勘違いをされますのでね。眼球ごともしくは右目の担当が分かれる手前が損傷、視神経の機能不全に見舞われた失明だと警察は事実を取り違えた。