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蓬 麻中ニ生ジヨウト助ケナケレバ曲ガリクネル 自ズトハ偽リ 2-1

 信じ抜く決意を保ち解説の後半に差し掛かる、信用は目にも留まらぬ速さで諦めに浚われましたが、上司として、言い渡されるそのときまでは部下の無実を願いました。懸念は無用でありましょう、理路整然に日井田女史は誠実さをもって各同席者の理解を勝ち取ったのですから。
「見たまま、事象のありのままを家入さんは覚える、室田さんが私に薦めた『週刊医療ジャーナル現場編』に〝記憶の汎化〟についての記事が書かれています。記事内容を端的に言えば、言葉を取り入れた我々人は数多ある情報の整理に明瞭さをあえて避けた入力方式を採用、それは携帯型端末の付属機能のカメラにも劣る視覚を備えるが故とも言い換えられる。発達の当初は視覚、感覚器を重要視、その後食生活の変容が脳の肥大化をもたらし、しまいには取り入れる情報の多さに言葉を生み出すことで対処に応じる一度の情報量、この軽減に成功、私たちが存在する。私は異なります、皆さんにとっては異状でしょうけれど、私にはそれほど、ええ、覚えています。積極的に忘れる、だから一人で過ごす。私の場合は記憶を封じ込める引き出しが、かなり活動領域を広げた。おそらく入力情報である記憶を家入さんは睡眠によって解放するのでしょう、すっかり記憶そのものを排除してしまうとまでは……。口を閉じましたか?、彼は覚醒後とそれ以前に記憶を分けた、膨大な量を摂取します、本人の意思に寄らずすべてを記憶するのです。日記を拝見しましたところ、休憩時間を外で過ごし車内で数十分は必ず眠る。立証には不十分です。が、山城さんの一言が補ってくださる。はい、『ひかりやかた』は彼ら係員たちありきの商業計画であった。ですから利用された、という表現なのです。