コンテナガレージ

サブスク・日常・小説の情報を発信

11  529

f:id:container39:20170424185740j:plain

「似てらっしゃいますね」アイスを手渡す店員がいう。

「雇い主と従業員です」上下に往復した視線、誤りだ、訂正もけれど取り繕うとあしらわれる。恨んでやったよ、母親殿。君の背丈を私は継いでおります生きてます。

「甘そうだな」

「あっ」「、どうも」まじ々咄嗟であったかあの看板娘も、館山は刑事二人のおよそ捜査とは言い難いそれこそ仕事を抜きに同意の下行動を共、いや種田という後ろの女性刑事にあるまじき、およそ男性を仕事を割り切りかろうじて付き合う、ただし同世代に限って、なにを透明な手を彼女は払った。けれどだ、すぐに疑念が、種苗店に連なる列へなぜ二人は番号札を受け取り応対を待つのか、である。

「捜査権の範囲を越えてかな」木べらを持ち替え紫煙、煙草に火をともす。料金を支払い足元の空気清浄機が店長の隣に、駆動をばらまき稼働を始めた、課金制を敷いた現物は初めてか、見ていただけ、取り入れる権限は個人商店に限られたと聞いた、料理をばかり考えて他を閉ざして久しい、独りはとうに覚悟を決めた。

 店長は食事に出かける看板娘を引き留めた。おおよその面会時刻を尋ねる。

 確しかめる紙を返し、「三時間強といったところ。三度の呼びかけ、現れようと繰り上げます。二時間はみてくださっても、なにせ日陰はほんの一部しか」それでは、百六十一ばーん、百六十一番の方ぁ、百、六十、一番ーん。前掛けがなびいた矢先、店先、表通りと通り向こうへも、海外の男性は大きな手と、仰いだ。

 てきぱき店長は出立を整える。訊くに遅く、コンビニのごみ箱へ投下、お礼にと中で手早くひと箱を買い、出てくるも説明はなく信号を渡り、車は路上に停めた料金箱を通過、赤いアスファルトは凸凹に乾燥した鳥獣の皮膚、彼女はひと滴落としそうな甘い液を掌に、知覚過敏を覚悟、館山は押し込み熱いもの、鍋を口に含んだかのよう、手ぬぐいで蓋をした。

「じゃあ、よろしく」靴屋の前、庇が作る影に男の子は画用紙に色を塗る。提出物は夏の宿題、好き好んで、館山には考えられない、彼女は想像を描く行為に全くの才能を与えられずに生まれた者。考案したレシピに挿絵、思い出せはする、そこまで。では、立ち止まる彼女の脇を、店主は点滅する信号を渡ってしまった。

 そこで、手が抑えた。それにしても、すっかり人通りが到着した時と比べて、時間が時間であった。何を話していたのか、ランニングの少年に聞くのは野暮であるし、私情、子供であろうと人である、彼女は振舞いをなかで律した。転回は優雅に、焦げ茶色のガードレールは股の下、後続を寄せ付けず車は走りだした。 

はてさて、館山は暑さにやられ、次はどこへを忘れ冷やされるまま景色が飛び込む、見慣れた石塀とミラーを、手は口の遅れ。「着いたよ」車外へ開くdoor。

「、どうぞ」私は帰省を果たしてしまった。

 奇声、嬌声とも。家の裏が畑、聞こえたのは二階、食卓は二階に構える、へんてこなのだ。「いやぁー」割れんばかり、店長は後部座席を探って声の主を胸に土産を抱えてまつ。出て行っては、勘は鋭い。

「お入りになってくださぁいよ、いやですよう、干上がってしまうじゃありませんか」君のしゃべり方がだよ、館山はかぶりを振った。