コンテナガレージ

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「おはようございます」国見を覗いて二人が揃う、厨房の従業員は平日のlunchに業務が縮小されようと行動に変わりようも、店を出る時間は日の落ちる前ではある。

 私の出番は接客ですよ、リルカさんの苦手な、小川安佐は締め出された厨房を外、カウンターで迎える。私はそれへ二つ頷き出勤記録を機械に記し、店長に話す。

 おかしいと笑い種なら本望ですが、「地下鉄に揺られること八時間も、ありうるでしょうか?」目の冴え就寝どころでは、家に着き、終点に着いた車両は一度ホームを退き、路線を反対方向へレールを移る。遺失物を管理する部署も確かめた、車掌は私を起こしたときのよう終点につき車内を見回って当然に思うですが、解答はあっさりと、

「車両に乗った記憶が過去のそれと重なり、実は乗車前に意識を、ベンチに腰を掛け失う。あるいは、ふらりと入線を待つ直立を保てずに介抱され、すや々奪われた力を取り戻し、担ぐは目立つから抱きかかえ、背負い、運び屋はアルコール臭をまき散らし置き去り」

「お酒を飲むとはめずらしいですね、何か忘れたいことでも?」痛いところを後輩はつく。だが、酒は体に合わない質、歩けていたし起床はすっきり頭痛も節々の痛み、ぶつけた痣もないのだ。小川は知りつつも、なごませようとしたのですよと、だって病気じゃあるまいし、手の広げ声が聞こえる、姿は皿に隠れていずれこちらに入るだろう。

 生地を捏ねる店長はpizza釜の出窓に現在も通行人に見られる。館山はおかしなその行動に引っかかり、「早すぎますけど」

「麺だからね」

「今日はつる々のうどんのようでパスタのようでラーメンでもある、」

「誤解を与えないように」小川は苦笑いに、そうそうと思い出す。

 昨日central cityで爆発騒ぎですって、船が消し飛んだとか、「作物をめぐる争いです、抗争ですよ、仁義なき戦い

「戦いの始まり仁義はない」あるものは利、手伝ってと店主は小川に生地を伸ばす手回しの役を宛がった。

「土についての連絡が入る」店長は二つ折りの生地を適度に張りを持たせて、ストップ動きを止めさせ、ハサミで裁断、「つづけて」

生地を伸ばす。指摘を受ける前に、これは厚さを変え三回目の伸ばし、だから、小川が浚う。「結合は十分なのであります」

 出勤時間に連絡を再度お願いした、私から聞く分には構わないだろうから、店長らしい。

 着替えに間の悪く、「お電話ですよー」二人ともに粉にまみれる、サロンを掴み髪を束ねつつ子機を取る。興味津々、小川が見つめる。「動きが速い」店長がたしなめる、年代物の器具は前のイタリア料理店が遺したか、処分を押し付けたか、

「はい」

 朝早くに、熊田が謝り、「もう一度あなたの実家に伺いたいのですが」許可を求めた。検査結果に納得しかねる、それとも採取した土を紛失したのか、彼女は昨日の今日である、里帰りは当分先に据えていた。

「担当の、あなたと会う研究員が行方をくらます、社員名簿からも存在が消されていました」監視カメラはあちらの所有に私たちの権限は及ばず、訪問は認め研究室内での会話及び映像に付く一切の音声はビルのオーナーであるタイヨウ食品が所有者、接触はなく、私たちは勘違いを別の誰かを面会をしたことにさせられまして。ほと々困り果てて縋るは今一度の採取、ヒキタミツキの畑には訪れる理由が今のところ、私の実家にならば、その家輪(うちわ)揉めの解決に私たちが手を貸すという体を取ればと、刑事は提案をするのだった。

館山は通路を落ち着きなく歩く。「うまく呑み込めません」事態は解決した。掘り返すだと、この人方は。声に出すも憚られる、「本意ではありません、が事態は収拾しました」刑事さんがお詫びすることはもうないのです、彼女は答えた。

「出過ぎた真似を私がしでかした。非礼は直接出向き頭を下げるより」そこで本日急ではあるが、謝罪のついで、店より私どもに帯同していただきたい。どうか、電話口で頭を下げられても、事情を店長に打ち明けた。

「料理は一品、ゆで時間をこれから大鍋で計測して麺の伸びと着席のタイミングを計る。具材は各table、小鉢に盛り付けお客が完成させる」構わないよ、聞かされていたみたいに、小川もお土産をお待ちしてますとこいつは店長と二人の時間をまったく、私ばかりが。とはいえだ、館山は気が変わった。

「わかりました、実家には私から連絡を。はい、ここで待ちます、では」冗談だったのに、小川の言葉は耳に入らず店長の真意が訊ければと、視線を送って。

「朝の早くに連絡を急ぎのようにも無理難題をあの人が押し付けた、分けがあって、しかも会話は誰かに聞かれていた」

「盗聴?」小川は天井を忙しく見上げる。

「盗み聞き、が正確かな」止めて、止めなさい、行かないで、私を、手を腕を留めて。

「行くべきでしょうか?」賭ける、守って、痛みを前へ出て防いで、

「僕は君ではない、」そう、この人はこういうひとだ。

「私(君)は私(君)だ」