コンテナガレージ

サブスク・日常・小説の情報を発信

3  2088

「潜伏、むく々、騒ぎ立てる合図を受けた、次第々勢い言葉、行為の増し、破壊」熊田は中州種苗店の軒先に座りアイスを一口、溶け出して一つ二つ液の垂れる。足元をすかさず猫がアスファルトの滴下を舐めとる。「招待をなくした者たちは破壊にいそしむ輩を除けば、」種田が受け取る。

「農家」頷きに、座ったらどうだ、種田の半身は日陰を出る。猫をまたぎ隣に腰を据えた。通りは帰省客と休みに一目変る街を、頻繁に車は行き交うも人は暑さを避けてか、気配を押し殺すようだ、向かえ庇の下少年は放り出す宿題に追い立てられる、か。

「どうもお待たせをして」暑いでしょうからささ、染み付く線香をたたえ、店主は店内へ案内をした。入口は空き、従業員は出払う模様でレジの置手紙の通り、端末の番号に連絡を入れ、彼を寺より呼び戻した種田たちである。離れた霊園を早朝に、お経の上がり寺を出たところに通じ、「歩いて帰りますので」お盆の墓参りはいつもであると。

 事務員と娘はともに休暇、細かな雑事を仕事場が家ならね。奥の一室はすぐに冷えた、両隣が日差しは遮って、風を通せば、どこか自慢げに店主は対面を避け事務用の椅子を引っ張る。

「花粉に小麦粉を混ぜて散布を、あなたの提案と聞きました」花粉だけでは風に流されて目的の直売所を逸れる、澤村が機転を利かせたとばかりに種田と熊田は彼と収拾の後、耳にする。

「花粉は混ぜていません」息の止まり、再開。

「せき込み、倒れた者たちは、」

「あの暑さに、湿度は低く、鼻や喉に張り付いたんでしょうな」結果、暴徒の鎮圧には変わらず。諫めるつもりは、ただ予測の誤る事態をあなたは追えたのか、熊田が訊いた。

 ひきつる頬に、「花粉症の方が何人おられるのか、北国ですよ、症例の増えたとはいえ、大量の香辛料を混ぜても良かったのですが要望は花粉でしたので」

 小型機を所有し小麦粉が身近にあなたが持ち寄るときを省いて、実則(みのり)さんはよく聞き入れてくれましたね、熊田は取引きに普段よりたまる貸し借りの返済を裏にはわせた。店主は苦笑いに、真顔。

「優位に立ちさえすれば、使用せずとも、はい」みなまで言わせるな、実則と店主の計りは店主が勝る重量をいう。

「種を求めるお客は殺到すると思っていました。慣例・習慣をなぞる、一度波の引き押し寄せる静けさと趣きが違う、ご存知であれば立ち去る前に話していただけると手間が省けます」

 見渡す。「実則さんは去年亡くなりました」

 見られ、判子を押され顔を映すも、手続きは簡略と手軽が死者をあたかも生きた者とうそぶく手を助けて、個人事業主は籠城と人嫌いを前面に、顔は見せずに声より相対するならば、種田は入れ替わる前回扱う事件を重ねた。

「畑(なか)には入れませんよ」立ち上がった私方に、「できません」彼は熊田を見る。

「ちらつかせる、私たちが感づくと匂わせて去る」反応により隠し立てを見極める、十分、あなただって確証をつかんでは、熊田は先を私に促した。

「またです」通りに停まるはずが、レンタカーはどこに影もなく、近場の最寄り駅に支店があるはずだ、手首が重く発熱する人の、熊田は空を見ている。

「あれだ」

「断ります」車の運転を泣く々受け入れて、まして人の速さに高さまでは常軌を逸するその発想を私は大いにだ、罵倒し組み伏せてやれる。仕事であろうともだ、「いいね」念を押す、それとも同意を求めたのか、無邪気にまったく、命知らずもこれは仕事、私情はしまわれた。途端、整い収まる。

「最寄りの飛行場を探します」熱は解き、軽く重くても、恐がれば上空より私が掴まり、それこそ愚かだよ、種田は警察を名乗り機体を確保した。