コンテナガレージ

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仕事(フリーライター)、日常、小説、その他諸々

黄色は酸味、橙ときに甘味 5

 世界をあの人に見出したからって、彼女が求める最良のパートナーであるものか、馬鹿者が。

 フレッシュなあの人に驚いたその時点で相容れない、単に受け入れる器だと認めるのだ、愚か者め。

 誰一人として射止めることは無理、堕落者よ。

 無駄に命を落すわ、やってみて御覧なさい、太陽を火をずっと見つめていられるの、近距離で。

 アイラ様を語る資格を剥奪された、自覚をした上での発言よ。

 参戦になびいた、私の敗北だわ、うん、潔く認める。

 確かめたかったの、この目で、耳で、態度で、気配で、同じ空間・空気で、そうしたらもしかしたら、私が残りのピース、彼女に欠けた唯一の、世界中の名誉を総合したぐらい豪奢な役回りなのかもって。持ち上げられるかもしれないって思いたかったの、封じ込めた私をさあ……。

 けれど、ええ、予測の通り、あの人が私を選ぶことはなかった。ライブを邪魔した面倒なお客としか観ていなかったわ。 

 達観してるように書いてる、本来は打ちひしがれてもおかしくはないんだ、けどここは会場であるし、人目もある、一人だったら、たぶん私の周りに雨が降ったでしょうね。

 速達で送ります。明日の朝一で投函しますよ、この手紙を。違う、月曜日を待たないと遅れないや。くれぐれも次の方は、返信をお早めに。

 最後に、私は一人目の方を殺してはいません。不必要かと思いましたが、いらない詮索を受けても困りますので、予め発言しておきます。それでは、皆さんごきげんよう。大多数のファンに成り下がったドロシーでした。風邪など引かないよう体調には十分気をつけて、お過ごしください。またの機会に、しばしのお別れ」