しかも、数日前の事件は二度目に警察が現場に居合わせた通報だったわけですから地元警察の出動は二年前に比していくらか迅速に行われた。鑑識の到着も死体を事前に知らせていました、死体の回収は、はい、一時間以内にそして診断結果は約二時間後に鈴木さんに報告が送られた、頭を抱えた刑事さんはカウンターに着き経過を私に教えた。死亡が二三時間前でしたね、六時間以内に結果が下された。おそらくは、室田さんの発言で医学知識を持つ方の意見に採用します、先ほど指摘する死斑は死後六時間を境に体表面を染める、温度管理は良好ですね、石に囲まれた室内が発見場所ですしそれ以前の安置所にも当然配慮は行き届いていたとみるべきでしょう。そして、室田海里さんの失踪騒ぎが前の三件で疑いが立った窓枠ごと取り外す死体の搬入出、これを不可能にしっかり針を振り切ってくれた」羨望を私はまさに体感しておりました、後光が射して崇める対象が漸く見つかった、すがる心境に至る。頷きこそすれ推測は他人が描いた抽象画、私の認識こそ誤りだったのでしょう。総ざらい、それから質疑応答は的確に反論を打ち落として行く様は爽快、笑みをこぼしてはなりません、お客様が亡くなったのです。しかも、部下の犯人が証明されつつある状況をぶしつけにも心が湧いた、とでもいいましょうか、熱く話の終着を待ち望んでしまいました。見届ける義務が第一です、逸れは肝に銘じておりますことをどうかお忘れなきよう。
