コンテナガレージ

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仕事(フリーライター)、日常、小説、その他諸々

店長はアイス 恐怖の源3-1

お題「行きたい場所」

 紀藤香澄は雑誌を頼りに車を走らせ、食事を楽しむのが休日の主な過ごし方である。彼氏はかれこれ四年も作っていない。頑張れば作れてしまうような言い方もまんざら嘘でないのだ。好意を示す数人に付き合いを申し込まれた過去がある。つい先日も取引先の男性に誘われていた。もちろん、やんわりと断りを入れた。今は男と付き合う力を私は持ち合わせていないと考えている。仕事に追われ、たまの休日を、疲労感で覆いつくす悪循環を犯してはまた体が壊れてしまう。元彼と別れた原因は休日になると会いに来る男の性質を断り切れなかったためなのだ。会いたくないとははっきりといえない、しかし断り方によっては相手を傷つけてしまう。だから、うんいいよと、受け入れて家に入れた。男女の関係であるから当然に体の関係も行う。それも加味して、私はどんどんと痩せていった。私はストレスを溜め込むと食が細くなるタイプで、外食ではなおさら食事が進まないのだ。なので、仕事が早く終わった時や同僚との付き合いがない日だけは真っ直ぐ部屋に帰り、自炊する。そうすると食事はかろうじて喉を通り、体重の減りを抑えていた。これまでの食事はコンビ二で買ったものを食べるだけの生活で食事の楽しさを知らずに生活を送っていたのだと、自炊を始めて紀藤香澄は思い知り、そこで食に対する関心が芽生え始めたのだった。