コンテナガレージ

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店長はアイス 幸福の克服3-4

「お前、留守番は?」隣に流れ込んで座る鈴木に相田が冷ややかな視線。
「僕にだって後輩の一人や二人いるんです。一声かければ、それはもうすっ飛んできます」得意そうな鈴木に相田はずばり指摘する。
「買収したな」
「なっなにを言って、バカな事を、いくら僕でもそこまで無駄遣いはしませんよう」
「飲み屋でおごる約束か、それとも女を紹介するか……」
「ここでそんな話をしないで下さい、日井田さんの前ですよ」
「だからあえて言ってんの」
「あの、日井田さん。違いますから、僕は頻繁に女性と食事の席を設けるようなことはしていませんから」
「私、何も言っていませんよ」
「うーっ、相田さんのせいです」
「忙しい奴だ」
「ご注文は?」美弥都が鈴木に尋ねる。切り替えの早い鈴木の顔は明るさを取り戻して応える。
「アイスコーヒーをお願いします。氷を多めで、うんと冷たくしてください」
「わかりました」
「注文が細かい」
「良いんです。冷たくなくちゃアイスコーヒーとは僕は認めませんから」
「何の宣言だよ」
「はあ、僕も煙草を吸おうかな。相田さん、種田に許可もらいました?」
「ここまで禁煙だったんだ、これでフィフティ・フィフティだ。お前はまだアドバンテージ」
「っそんなあ、でも離れていますし、いいですよね?」
「俺に聞くな」
「だって、この店に居るときの種田はさらに取っ付き辛くて」
「何か言いました?」種田が言う。
「あのさあ、煙草ってここでは吸えるんだよね?知ってる?」
「目が見てえているなら、お二人は何を吸っているのでしょう」
「だ、だよね」
「先輩がきいてあきれる」
「ケースバイケースです」
「ふうん」