コンテナガレージ

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巻き寿司の日3-2

「用が済んだのですから、どうぞお帰りください。私も忙しいので」店長は背を向けた。冷蔵庫を開けて、バッドを中に入れる。

 隠していた拳銃を引き抜いて、形成の逆転を狙うみたいに田所は伝家の宝刀を抜いた。「以前にあなたはフランス料理を作りましたね、クリスマスに七面鳥をグリルで焼き、お客に提供した。間違いありませんね?」

「フランスで頻繁に使われる食材利用すら、あなた方の規定、独断に含まれるのならば、どのような行為が侵害に値しないかをまずは公に平然と私が無意識でしかも簡易で、安易に取得、いいや既に知りえていなくては公平とはいえない。ただし、国民や飲食店に認識させることは何かしらの罰則、それも批判を伴うほどの規則でなければ、遵守は難しいでしょう。しかしです、あなた方からの情報はすべて事後。事前の知らせというのは、前回の登場だった。また、しかしそれも、警告と称していた。狙いがあるのでしょうね、こうした討論の一つ一つに」

「……言いがかり、とおっしゃりたいのですかぁ。残念でなりません、あなたが作るフランス料理を私どもは大いに期待をしていたばかりに、協会に報告するのは気が重い」田所は袖のボタンカバーの向きを直す。一連の動作をそこから開始、片側のカバーにジャケットから覗くシャツの長さ、ネクタイの位置、高さ、カラーのはみ出し、肩口の汚れ、胸元のチーフ、靴の汚れ、それから内ポケットから取り出す鏡で髪型と髭のチェックを行った。

「柏木という人物の発言を鵜呑みにして欲しくはありません。はっきりといいます、彼女の発言は真っ赤な嘘。突拍子もないことを言ったのでしょうから、聡明な皆さんは信じることはないと私は期待をしている」

 店長は首をかしげて、田所誠二の発言を聞き入るが、心が田所に留まるどころか、早々置き去りに、明日のランチを考えていた。現れた男は、これまでもこうして自分の思念を貫き、それらを他人に押し付けていたに違いない。

「私は別に、無理強いをしているのでありませんよ。あなたならば私たちの信念に共感を必ずや覚える、そういう確信めいた自信があなたを知った時から今日まで薄れたことはない。あなたの力が必要なのです」

「いつまで利用を隠し通すのか。仮面を外した姿をまずは見せるべきだ」店長は、腕を組んでいつになく低い声を出した。

「偽りの仮面をつけているはずがありますか?心を開いてる、この私が感じられませんか?」

「感じられる、それはこちら、受けての意見であり、観測、感触」

「あなたは私と同類です」

「固定した観念は持ち合わせない手技だ」

「まだ真理にたどり着いけていないのでは?協会であなたは完璧になれる」

「完成は未完であること」

「食わず嫌いなだけですよ」

「殺人への関与を私に説いてください」二人の会話が過熱する。

「殺人?おやまあ、物騒な。私が人を殺めるような人物に見えていたのなら、心外です」