コンテナガレージ

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非連続性5-4

「そんなことが可能でしょうか?警察に関係者が潜んでいるとでも……いないとは言い切れませんが」

「あなた方の捜査体系は実に一方的な方法が遵守される。それは電車や地下鉄の利用のように行動に組み込まれる、よっぽどのこと、突発的な事故や自然災害が降りかからない限りにおいては、十分な規則性が予測できてしまう。もちろん、個人行動の把握までは難しいでしょうが、見つかる、あえて見つけられるようなに場所、人、時間を設定するのですよ。あとは待つ、警察が発見してくれるのを」

「警察が計画の一部に組み込まれている」熊田は反芻した、おもむろにテーブルに出したタバコに手が伸びる。

「捕まえられた人の供述を信用されていないのですね」美弥都が言い切ると、入り口付近に座る常連客が手を挙げて、会計を促したので、彼女はレジに立った。

「まだ、お話は受けてもらえませんか?」そのお客は不意をついて美弥都を勧誘する。彼は何度も美弥都を誘っていた。しかし、男女の関係の共有ではなくて、美弥都を店のオーナーへ引き抜いているのだった。去年から長期間、定期的に美弥都を誘う。このことは店長は知らない、美弥都は伝えていないし、無論彼も言ってはいないだろう。

「申し訳ありません」おつりを手渡して、拒否の態度を美弥都は貫く。押し通せばいつかは折れる女性的な一面を私に見たのだろうが、自らを主張する人間は信用に値しないと決めている美弥都である。

 可哀想な哀愁漂う背中に同情の余地はない。私を誘わなければ、そのような気分に浸らずに済むのだから、まったく私の判断が誤っているとは思わない、美弥都である。彼の使用した食器を片付ける。

 レジ側からカウンターに戻る美弥都へ、タイミングを見計らった熊田は質問をぶつけた。「何故、あの人が犯人だと思ったのでしょうか、決め手を教えてください」

「車ですよ」顔を向けて彼女はそっけなく応えた。

 入り口の隅、専用の住まいで丸くなったトラ柄の猫が夕食時刻はまだかと細い目を投げつけた。