「待つの、それ」
「私のことですか?」
「、あなたが誰だか知らないけど、はぁ、返事をしたもの。居るじゃないの、はっつ、はっ、、ふうう」
「車内の忘れ物でしたら、届出は明日の朝ですよ」「駅員の姿はありますけど、時間外に彼らは応じません」
「袋のなか、見せて」
「ただのゴミ、ですが?」
「私には財産よ」「雑誌がまとめて捨ててあるはず、ほっ、暑いわねここ」
「あなたですか、本を捨てたのは」
「捨てた物を私が拾うの」「手間は取らせません」
「こういうことは今回に限らせてもらいます」
「ありましたぁ。ふふっ」「地下鉄はもう、そうね。券売機に十年は触れていないかしら。、窮屈じゃない。人の目が多いのって肌に合わないのよ」
「ちょっと」
「欲しいのはこの頁だけなの。どうせ一緒くたに処分するのでしょう?ごみ箱(この)空に放って善いのかしら?」
「 」「画像に収めれば終いだろうに」
「 私が失くして、私が忘れるの」
たった
「好きなときにこちらへ振れるからだろうに。ん、」「 種、か。付録目当てに買う、のか。、よほどの品種かもわからんさ」
「独り言。種を蒔く、芽の出てそれは種と云う。芽のならず。蒔いたものか、忘すれ種は、土と生る」