2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧
「お前、給料何に使ってる?」 「へ?なんだろう、そんなに高額な買い物はしませんから、それにカードもめったに使いませんし」 「貯金なんかしてないよな?」 「してますよ、そりゃあ、このご時世ですからね、公務員と言えども絶対はないですから」 「いつ…
ヤイコこと矢井田瞳は2020年10月14日に発売された11枚目のアルバム「Sharing」を発売しました。収録曲にはアルバム前に発表していた「いつまでも続くブルー」と「ネオンの朝」に加えて、産経新聞が主導するプロジェクトの一環で作製された「あなたのSTORY」…
「そういえば相田さん、銀行強盗の捜査にも駆り出されていましたよね?」 「結局は人員が余って監視カメラを見直しだけ。まぁ、デスクで暇しているよりかはマシだったけどな」 「で、どうでした?なんか僕、見落としてたとこありました?」鈴木はラーメンを…
「どこが論理的……」 「魔とは何でしょうか?心の隙間。あるいは、日頃の勤務態度がきちっとしてかつ警察という無性に近い奉仕も残業に含まれた。仕事だと理解しても定年までの全うが困難な職種です。私生活でイベントなり、付き合い、デート、趣味の時間、家…
美弥都はエプロンで手を拭く時間に考えをまとめたようだ。「……わかりました。これから10分で私に仕事が発生しないか、店長が戻ってこないかの両方が満たされれば、お話を聞きます。ですが、急な仕事ができたらそこでお話は終了とします。よろしいですか?」 …
三件の事件(ここでは銀行強盗は考えないこととする)はどれも女性が被害者である。それも独身の女性である。殺害場所と遺体の発見現場はおそらくは異なる場所であると推測された。第一の事件での被害者及び遺体周辺の血液量と致命傷となった際の致死量の血…
駐車場はいつものごとく閑散として、囲いのブロック塀に猫が警戒の眼差しで数メートルの距離からこちらを伺っていた。石造りの建物に二人は足を踏み入れた。喫茶店の経営状態を図る指標は熊田は持ちあわせてはいないが、この店は繁盛しているのだとは理解で…
佐田あさ美への容疑は今のところは黒からグレーへの変化具合で真っ白とまでは行かないのが現状。熊田は、じっと考え込んでいた。隣後方斜めを歩き、ついてくる種田が速度の一定で遅い熊田の歩きに文句も言わないで、はりついていた。エレベーターを待つ間も…
「会社に知れたら自分が取材の対象者になりかねないし、再び妹にもつらい思いをさせるかもしれない、だからまたま現場を訪れたと嘘をついた。そうですね?」佐田あさ美は静かに首を縦に振る。「あなたの会社ではゴシップ誌のような雑誌も扱っているのですか…
「確かめたい?」 「残ったのは、私、ここにいる種田、最初に駆けつけた警官と次に来た鈴木という刑事の4人です。私が乗ってきた車の運転席にカメラを仕掛けました。鑑識から借りたものです。運転席のハンドルとフロントガラスの間です、前方が映る場所に設…
「お前は礼儀正しいのか行儀が悪いのかわからん」 「まずお前ではなくて、種田です。それに、礼儀とは形によって心が伴うのだとすれば、礼儀の学び始めにはただ教えられたように体を動かしているに過ぎない。だとしたら、相手を敬うなどの感情は持ち合わせて…
「そんなぁ、……でも重田さちの周辺には特に親しく付き合っている人物はいなかったと思いますけどね」 「お腹の子供の父親は特定できなったのか?」熊田が聞いた。 「携帯の電話帳、通話履歴にも職場の人間と両親の番号しか最近の通話記録は残っていません。…
捜査会議は翌日早朝からも行われて、主に鑑識からの追加報告の伝達だけでその他には捜査員からの報告は上がって来なかった。会議の終わりが、今日の捜査の始まり合図といったほうが正確だろう。会議は埋め合わせのお飾りであってもなくても良かったのである…
窮屈な充満する人間同士の圧力のぶつかり合いが、まばらとなった会議室でもまだ残留の粒子が浮遊。会議の意義は果たしてあったのかとは誰も口が裂けても言わないは、管理監がただ一手に情報を握りあくまでも指示はこちらが出しているのだと知らしてめている…
「はい」種田が手を上げた。ペンで今度は種田が指されるとすっと音もなく立ちがある。「重田さちは、発見の前日の午後9時に勤め先の塾で授業を終えた後、午後10前後に同僚と共に学習塾を出ています。自宅は、S市で通勤は電車です。被害者の駅まで歩く姿を同…
一件目の事件、早手亜矢子の母親、早手美咲が遺体の発見時刻近辺で最寄りのインターの通過したのは果たして事件との関連を促す事実かどうかの是非を威嚇をもった視線で捜査本部のお偉いさんが一同、捜査員を見回す。しかし、確実な解答なしにむやみにその視…