コンテナガレージ

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2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

重着り 2  619

「同意が得られたのでしょうか」 「ドアは空いていた、玄関先で立ち止まり以上は」列の進む。「記憶に留める、書付た議事録は手元に戻した。紙の代金は自己負担か、下駄箱に乗る貯金箱は善意に訴えるのか、しれないな」 二時間を覚悟に決めた種田と熊田の足…

重着り 2  619

「同意が得られたのでしょうか」 「ドアは空いていた、玄関先で立ち止まり以上は」列の進む。「記憶に留める、書付た議事録は手元に戻した。紙の代金は自己負担か、下駄箱に乗る貯金箱は善意に訴えるのか、しれないな」 二時間を覚悟に決めた種田と熊田の足…

定植は新月から望月を 1  五の月 下弦 雨空   561

整う鍬の入れて担いだ陽の重なりは、むざと大仰身に手に余り巨体は私よ、散らすあちらは共振熱きものより果てぬことの白黒きあれは雨の起り。いつまでこだわる、遅れまいと現在(いま)に執心はそちらで、あなた。いかに、問い尽きねば蝕み荒む蔑ろのなかいま…

定植は新月から望月を 1  五の月 下弦 雨空   561

整う鍬の入れて担いだ陽の重なりは、むざと大仰身に手に余り巨体は私よ、散らすあちらは共振熱きものより果てぬことの白黒きあれは雨の起り。いつまでこだわる、遅れまいと現在(いま)に執心はそちらで、あなた。いかに、問い尽きねば蝕み荒む蔑ろのなかいま…

「する」と「できない」の襲来 2

する」と「できない」の襲来 2 早朝を闊歩する目を引く女性にちらりと小川安佐(あさ)は視線を向けた。いち早く目的の場所へ行かねば、表情が物語っていた。合わさる視線とほぼ同時に進行方向に何食わぬ顔で彼女は平静を装う、普段大胆に振舞う彼女であるが…

「する」と「できない」の襲来 2

する」と「できない」の襲来 2 早朝を闊歩する目を引く女性にちらりと小川安佐(あさ)は視線を向けた。いち早く目的の場所へ行かねば、表情が物語っていた。合わさる視線とほぼ同時に進行方向に何食わぬ顔で彼女は平静を装う、普段大胆に振舞う彼女であるが…

11  529

「似てらっしゃいますね」アイスを手渡す店員がいう。 「雇い主と従業員です」上下に往復した視線、誤りだ、訂正もけれど取り繕うとあしらわれる。恨んでやったよ、母親殿。君の背丈を私は継いでおります生きてます。 「甘そうだな」 「あっ」「、どうも」ま…

11  529

「似てらっしゃいますね」アイスを手渡す店員がいう。 「雇い主と従業員です」上下に往復した視線、誤りだ、訂正もけれど取り繕うとあしらわれる。恨んでやったよ、母親殿。君の背丈を私は継いでおります生きてます。 「甘そうだな」 「あっ」「、どうも」ま…

10  488

「二号店の開業準備か」 「農作物の調達です」向けて日光(ひか)りが運転席の応対隠し、開けた窓と横顔を熊田は捉えた。熊田に隠れた視界を、高く窓枠を上司の髪との間、種田は炎天にそぐわず厚手の白衣(はくい)、『エザキマニン』の店主は地下鉄通勤でありな…

10  488

「二号店の開業準備か」 「農作物の調達です」向けて日光(ひか)りが運転席の応対隠し、開けた窓と横顔を熊田は捉えた。熊田に隠れた視界を、高く窓枠を上司の髪との間、種田は炎天にそぐわず厚手の白衣(はくい)、『エザキマニン』の店主は地下鉄通勤でありな…

9  432

三分が過ぎた。「立ち去りましょう。命の保障は及びません」あけ放つドアを半身に。「出過ぎた真似を、死体と植物の死に関連があるのですか?」運転に集中をしたいから、咥え煙草に妨害を受けた。無音と無煙、まさに咥え煙草と言えるか、急いて気は身近い過…

9  432

三分が過ぎた。「立ち去りましょう。命の保障は及びません」あけ放つドアを半身に。「出過ぎた真似を、死体と植物の死に関連があるのですか?」運転に集中をしたいから、咥え煙草に妨害を受けた。無音と無煙、まさに咥え煙草と言えるか、急いて気は身近い過…

8  388

「この借りはきっちりどぱっと私は返してもらう義務があるんですからねぇー」安佐を想い館山リルカは後部座席の後輩を追い水田線の最寄り駅から彼女たちの職場『エザキマニン』へ、十一時のlunchに間に合わせる開店と食事の提供を、安佐ひとりに任た。この頃…

8  388

「この借りはきっちりどぱっと私は返してもらう義務があるんですからねぇー」安佐を想い館山リルカは後部座席の後輩を追い水田線の最寄り駅から彼女たちの職場『エザキマニン』へ、十一時のlunchに間に合わせる開店と食事の提供を、安佐ひとりに任た。この頃…

7 APRIL 雨    344

倉庫にしまう小型機を貸した。いい奴だ、手足の付いたゴミ箱は蓋を開ける。よいよい、いつでも来なさい。さっさと次を取りに戻るのだ、はは。 おお、おおう。あるだけ持ってゆけばよい、持てるかい。ほおー、これは見くびったこちらが悪い。おっと、逞しいは…

7 APRIL 雨    344

倉庫にしまう小型機を貸した。いい奴だ、手足の付いたゴミ箱は蓋を開ける。よいよい、いつでも来なさい。さっさと次を取りに戻るのだ、はは。 おお、おおう。あるだけ持ってゆけばよい、持てるかい。ほおー、これは見くびったこちらが悪い。おっと、逞しいは…