コンテナガレージ

サブスク・日常・小説の情報を発信

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ゆるゆる、ホロホロ7-2

「関わっているからだ」 「管轄はS市です」 「送られた怪しい原稿を調べたのはこちらだからな。なんだ、聞きたくはないのか?」 「いえ、ぜひ」 部長は事件のあらましを簡潔に不足部分は熊田の情報を付け加えて説明を施す。まず、逮捕された女性が一連の事件…

ゆるゆる、ホロホロ7-1

明治期建造の過去の遺産は平成の時代にあっても平然と黎明な姿をさびされた町の坂に沿って日本海に正対させる。夕刻の西日が差し込むO署、追いやられた部署に熊田と種田が暇をもてあまし、帰宅時間の知らせを今か今かと鐘の音を待つ。クシャリと空のタバコ…

ニトリのスチールラックSTANDARDの組み立てと使用感

ニトリのスチールラックSTANDARD 2月の初めに、ニトリでスチールラックSTANDARDという商品を購入していました。プリンターやコーヒーメーカー、PCの周辺機器を納める棚が欲しいと思い、色々と検索し、ニトリのスチールラックSTANDARDに決めています。 机に置…

ゆるゆる、ホロホロ6

「結局、あんたの言った通り、おとりが警察に捕まったのか?」自宅に戻った三神はテーブルに足を乗せて都会の電灯を高層階から眺めていた。部屋は想像をはるかに超えた散らかりようであったが、半日をかけてやっとつい一時間前に落ち着いたばかりに、テレビ…

ゆるゆる、ホロホロ5-2

明日は定休日。久しぶりに、ドライブをしたくなった。目的地はどこにしようか、自宅を目的地に設定すれば、どこへ行こうと家には帰れるか。 「店長着替えるの早いですね。マジックみたい。あれは女の人が変わるのか」着替えた小川は一人で話し一人で納得。 …

ゆるゆる、ホロホロ5-1

一人がナプキンで口をぬぐう、もう一人がグラスの水を半分ほどに傾けて、さらにもう一人が立ち上がり、お会計を頼む。一人去り、また一人が立ち上がり、間を見計らって最後の一人が割りと申し訳なさそうな表情を携えて店を後にした。カラリ、カラン。食べて…

ゆるゆる、ホロホロ4-8

あんまり大きな声じゃいえないのですが、僕って結構有名な小説を書いてまして、ええ、タイトルとペンネームは言ってしまうとパニックですから。わかってください。最初に自慢話をしたかったわけではないのです、これからのストーリーには必要な情報なので。…

ゆるゆる、ホロホロ4-7

陽気な人物は運転の仕方で判別が可能。大きなクラクションの多用ならば、人が避けてくれるとまだ運転手の多くは思い上がってる。正反対、こちらが譲れば相手は引いて道を譲ってくれるのに。サバイバルの生き方とは真逆のシステムが道の規則だ。端末に夢中な…

ゆるゆる、ホロホロ4-6

見限っていたのは私のほうで彼はいつも能力を隠していた。見えないようにみつからないように取り繕ってさえいた。目立つことを恐れるふりで。本当は誰よりも多角的な視点でフクロウみたいな視野で滑らかな話し方が本来のお客の彼の素の姿。サービス精神で明…

ゆるゆる、ホロホロ4-5

犯人を追い詰める警察の、正確には管轄外の二人の刑事の姿が仕事の合間に意識にちらつく。地声よりも接客のときは声が幾分高くなってしまう、喉のケアがそろそろ必要な季節。声が高いからといって親切、丁寧とはいえないのに、大方の人間、お客はこれで満足…

ゆるゆる、ホロホロ4-4

「では、こちらの席に」小川はカウンターに三人を案内する。しかし、女性はホールの段差で立ち止まり、じっとそちらに恨めしそうな顔を向けていた。そちらが好みらしい。「お好きな場所に座って構いません」彼女の背中に店主の一押し。掃除が遅れるのは重々…

ゆるゆる、ホロホロ4-3

打って変わり、翌日の業務は事件の影響を感じさせない盛況ぶり。テイクアウトの列は、裏手に繋がる隙間にお客を誘導することで道路の占領に解決策を見出した。事件現場を示す黄色のテープは撤去されている。目標値、売り上げ個数を若干の増加にもお客は風の…

ゆるゆる、ホロホロ4-2

「すいません、この子をちょっと休ませてください」「どうぞ」席は十分に空いている。カウンターの席に少年を座らせて、種田は早速話を聞く。少年は恐怖か寒さで震えていた。国見がいち早く、タオルで少年の髪を拭く。種田にもタオルを渡した。「今日はどう…

ゆるゆる、ホロホロ4-1

店は開店を待たずに十分の繰上げを余儀なくされた。大勢押しかけたお客列が通りにはみ出し、近隣の店舗の入り口を塞いだため、仕方なく今日だけ状況に応じた。テイクアウトの会計をレジの横に据えてお客を裁く。小川安佐はレジに付きっ切り、料理は店主と館…

ゆるゆる、ホロホロ3-3

「話が突拍過ぎて理解できない」 「それでも小説家?だからね、あなたの書いた小説とあなたが見たそれとが不釣合いなのよ。本来なら本の通りに遂行されるはずだったものが行き違いで、本と異なる事件が出来上がってしまい、あいつらはそれを小説から修正して…