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自作小説-addict ヱディクト

焼きそばの日8-1

一夜明けた翌日。夜がまっさかさまに落ち切った春の兆しは別れを告げたようにそっとひっそりと姿を隠す、天気は雨曇りで、圧力を込めた雲が空を埋め尽くす。 昨日、館山リルカが考案したフェス出店用のメニューの採用が決まった。若干完成品に手を加えたが、…

ch 10 ~小説は大人の読み物です~

「つまり賃貸の狭苦しい家に住み続けろ、あなたは代わり映えのするわ、けれどね」都合が悪くて、好きにしろ、もう止めだ、持ち掛けて膨らませた与えた夢はあなただというのに、「マンションだって家にいる私と寝るだけのあなたに、わかっていない、わかろう…

ch 9 ~小説は大人の読み物です~

「調べてみれば」「水性と油性、鼻を刺激するのが油性だって。しかしマンションで使えるのかね」「業者は断りを入れるんでしょう、とんかん二つ隣り部屋を去年だか、窓は開けられんし、仕えたところで作業員の体がやられる。まずは管理会社だわな」「人件費…

ch 8 ~小説は大人の読み物です~

「駐車場を備えてくださいます、私が支払うので」「機材の運び入れにバックヤードの敷地はライブハウスならではでしょう」「特設ステージを都心では、駐車の数十分がやっと。足元を見て、お宅が機材でしょうとね」「買い換えようかとは」「年季が入りました…

ch 7 ~小説は大人の読み物です~

「入力chを二つ設けますか、観客はアイラさんの動きに逃すまいとですものね、」感心、長く息のつづく、身支度を整える、退室を願う。アンコールは構成に含む、呼びかけて歓声の声の枯れるまで、届いた過去は決まりごとに従うのだが、いつまでもいられるとは…

ch 6 ~小説は大人の読み物です~

「今しがた、帰られたばかりよ」「顔を合わせられますか」「通り向こうに二人、二階の喫茶店に一人」「良いお天気だこと、こちらの方にコーヒーを、それとチーズケーキは私によ」「気づかれてしまい、転ぶ先を楽しむ。隣りに座りますかね」「感情を見せるの…

ch 5 ~小説は大人の読み物です~

「突飛な発想を、皆さんもよく快諾されましたね」嫌味ぐらい言わせてくれ、カワニは首を振る。彼の心配をよそに受付に並ぶお客らは入場券と交換に、リクエストを伝えた。アイラの案だ、一人の音響係りでは手に負えず、二人であるならば担当を分けた二日間を…

ch 4 ~小説は大人の読み物です~

「お待たせしました」「電車の遅れに合わせた」警察官はいつからです、門番をやめたのは、澤村はきいた。O署はライトに照らされ、本日のご案内は終了いたしました、翌日の営業時間が閉じた自動ドアの向こうに見えてもおかしくはだ。先を行く刑事に追いつく…

ch 3 ~小説は大人の読み物です~

「どちらに」「問いかけをためらう場所に」見せびらかした腕の在りかは長い袖に包まれる、影に入り寒気に傾く、秋の模様に日が照らされた昨日をひとは過ぎてしまわれた、嘆くのだ、通りすがる寒いの言葉。葉の生い茂る入り口を引く扉、最寄りの日が当たる席…

ch 2 

「私が副代表を務める会社に芳しくありませんでした売り上げに追い打ちがそれは執拗に大きな陰りを見せつけまして、一念発起を私、この私一人が決意を固め起こした事であります。等価交換と思えますね、予知に煎じてこちらは教えてさしあげましたから、従属…

C  ch 1 

「疑心暗鬼、気安く声はかけられませんか、同室者に名前の違う者と死が忍び寄る」都内はアイラが通うスタジオにカワニとアイラ、エンジニアは席を外した、時刻は昼を回る。昨日の今日で、カワニの嘆きへ一瞥をくれる、コーヒーを飲むか尋ねる振り返りを誤る…

ch 10

「私の連絡が入る想定を、一大事だぞ、家庭が子供だとお前の食事すら迫る死を覚悟していろ」声の低くタテカワが、秋の端末へ登録者の名前を聞き出せたのだろうか。「いないぞ」「前例は当たり前です、姿を消すかやり込めた計画に残しませんよ」 劈く、「探偵…

ch 9 

「居ない者を裁けませんよ」澤村の言うとおり、乗客に紛れられも、人数はあの時はまだ警察か、扮した澤村がロビーに集まる彼らを読み呼ぶ。一人二役は乗客より手の挙がるさ、「コンテナにまかさ隠れているとは、」「言いません」上にあがります。「確証があ…

ch 8

「もしもし、僕です」「なにか」「真相を知る権利を持ちますからね」「一日持ち歩く端末であることを」 カワニはじっと画面を眺める、車が並ぶのか、熊田という刑事の私用車を形に、「すいません」給仕へ水を一杯、起きる頃なのでとテーブルがてきぱき片付く…

ch 7

ありのまま、種田は加えず耳より言葉を述べた。「ケーブルはオオガキさんがトランクに見つかり調べる機会を他所へそらした」カワニが辿る、瞬きの回数が一場面の数。「照合はいずれ港へは着いてしまいます、ケーブルが取り換えられたとコンテナのどれかに隠…

ch 6

「その方ではありません」私が、オオガキはアイラの向きに「力加減を心得ていたとでも」血を流し皮膚の割けて、私は被るのですけれどもね、憤懣、息の荒い。 殴らせた者が消息を、私たちの聴取を避け事実はねじ曲がり届く、刑事に続き、「言われてみると背後…

ch 5

三分の二が空席にお客らに振りまく意識を知る。現実につき事実をのみ語るか、問われて返答も、「嘘をついて私が職業でいられません」たとえ、私は耳を指先で二度、矛先は一つ席の開いた音響係りへぎらり刃の尖る。 演奏を否定されるのですよ、しかし女性刑事…

ch 4 

「あなたの連れは何者です?」あの人を怪しんでました、カワニが言う。答えるわけには、「個人より受けた仕事です。おっしゃりたいことは十分に、僕にも尻尾を出しませんで」彼はお手上げ、庇うと思われてもどうぞ、けれど現在はどうです、足の着く地上でし…

ch 3

「オオガキさんは機材を壊された、備え付けの機材を間に合わせて使いましたよね」アキが声を張る、場数を踏むフリーランスが?、疑問に、「モニター卓を調べて使い方を習得した」使いやすく勝手の良い、打ち合わせとは事前、前もった情報の示し共有するを言…

小説は大人の読み物です ch 2

「乗務員らの影を一目でも?」アイラは首を振り、解答をこちらへ、人影のあって乗務員が姿は目について、「打ち明けていましたでしょうね。ミキサー卓をばかりにステージのアイラさんを見てもおりました、しばらくも私が背後は空きます」 航路を外れた痕跡は…

小説は大人の読み物です I  ch 1 

あらう残された曲はカワニの端末へ送られてきました、所属事務所は音楽制作・著作権管理事務を担いますので、告知の報せは無用と、アイラ・クズミは電話口の通知へ首を振る。加わる、新譜を示してはいますので、オオガキの指摘に「比べる対象と肩を並べられ…

小説は大人の読み物です ch 10 

警察です、受付に告げる手間が省けた。「朝食ですか?」おにぎりを指に挟む、一つはおまけに売店の販売員は気前のよく、売れ残るよりかは、オオガキは二人のあとを追おうとも、買って行きなさい、耳付きの卵サンドをお茶と腹の具合いは昼食を待てと言い張る…

小説は大人の読み物です ch 9

「いつまで?」「到着をもって、ですかね」「葉書みたいだ」「なにか?」「音響係りは?」「車ですよ」「だめですって、逃げようはずがあのひとが疑われた、神妙が得です」「、長いぞ」「なんでもかんでも、接岸は小型の船で押すのでしょうよ、ミラーがつい…

小説は大人の読み物です ch 8

「没頭と正常の境は、だって曲が狂わせるだなんて、信じられますかいな」歌を聴き満足に気を失う客席の女性を三人目、部屋に運び入れ見張りを二人にアイラたちは特別室に戻る。代弁、しかも提供した歌うは他人の曲を特例に認めてしまえますか、デモテープの…

小説は大人の読み物です ch 7

「聞くに値するのかしら」きっかけとは、女性は話す、狂信は言いすぎて人たちの心理は無関心な人よりかは寄り添えるつもり、です。発動するだなんて、私聞いていなかった。どうしたらよいのかだって、おかしくてついにか、まっとうに胸を張れる生き方をして…

小説は大人の読み物です ch 6 

ステージを反対より回る、階段を下りた、制止をふつとそれどころでは必死、態度を速度がどうなっておりますか、女性客は私たちの前に現れて陣取る階段を通らずに右舷側を選んだ。照明器具を上階より調節する足場が組まれていたのか、入り口ドアは手すりの太…

小説は大人の読み物です 「addict ヱディクト」 ch 5

お題「演奏できる楽器」 お題「コーヒー」 ロープを手繰りデッキより上がる、造作もない、括り付けて結べ日が昇るわ。夜が明けたか。追及の手を、タテカワは執拗に満たせて終わり、納得行くまでは質疑の止まぬ。「部長は窓から入ろうと?」カワニがもっとも…

小説は大人の読み物です 「addict ヱディクト」 ch 4 

「どちら」「呑気ですね、いつもではありますか」「息が上がってる、いかがわしい」「そちらこそ、息遣いがよく」「だって生き証人に彼女が手に入るのよ、黙っていられましょうか」「二人を、あなた次第です」「神に成り代わる心境は、きかせて」「無知であ…

小説は大人の読み物です 「addict ヱディクト」 ch 3

「お前だろう」「あなたよね」「アイラさん、アイラさん」「もし、」「アイラ―」「おられません」「、お前か、アイラか」扉の叩く。「部屋を間違えて、深夜です」「覚える、この耳が忘れるもの」複数人が出入り、表の人物が質である。 隠れていなさい、様子…

小説は大人の読み物です 「addict ヱディクト」 ch 2 

起きて死体が掻けたとは、受話器を丁寧に元の、コードの揺れも捻じれもだ、急ぎ刑事は階段を前に通る道を後ろ、左右通路を突き当りの特別室へ、配る。聴きたくてたまらず犯行に及ぶ、警察が大勢と疑われて、拘束は身に降りかかり逃れは、なれば。慎重を期す…