コンテナガレージ

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仕事(フリーライター)、日常、小説、その他諸々

選択は三択1-2

 翌週、新形態の二週目終わって得られた情報は、以下のとおりである。

 協会の関与によって店に突然現れた女性、柏木未来は店内で語った「協会に追われている」という事態はまったくのでたらめであったようだ。

 カメラマンである彼女の事務所が、協会が正式に公開する際の名刺等の住所に使われていたのは、柏木未来が協会の会長だったという事実による。つまり、柏木未来は協会の動きを調べる警察の動向を察知し、警察の訪問をかわして逃走を企て、自らも協会の情報を調べて狙われる、殺されそうになった被害者を店で演じたのである。

 種田が逃走前の柏木と接触をしているが、その時点で彼女の素性を警察は把握しきれていなかったらしい、これは種田とともに店に同席した鈴木という刑事の証言による。

 また、お客が置いていった新聞記事によれば、川上謙二は協会員の認定を受ける前のフェスへの参加が殺害された要因ではないか、という憶測が書かれていた。

 会長である柏木未来の発言が身を守るための演出ではなく、彼女が会長に仕立て上げられ、店で語った内容が真実と仮定するならば、柏木未来が伝えた過去の不審死はフランス料理促進普及協会の許可なしにフランス料理を販売・提供した場合による制裁の規定に従い、非協会員によるフランス料理の提供がすべてにおいて死に値する、ということだろうか。しかし、それならば、店長に対しての優遇や措置は単なる好み、田所誠二のきまぐれだとしか思えなかった。つまり、店長への対処を除くと、殺害を企てた人物は好みに準じていないフランス料理の無断使用者を狙った犯行と考えられる。ただし、これはあくまでも店長の憶測による。