汗を掻いた。それでも、近くのベンチに座っていると汗が体温を奪って涼しさが増した。
第一の予測は外れてはいなかった。
子供が親に手を引かれて歩きたい速度を上って忙しく足を回転。
立証には数回の実証が必要不可欠となる。
それでも笑顔で置いていかれないように速度を維持。
私は何がしたいのだろうか?何度も湧いてくる疑問である。
黄色の出っ張りで躓くが、宙に浮いて手が空に引かれると着地でまた同じ速度。親は右手の機械に夢中。
わたしそのものでいたい。
子供はアピールをはじめた。手にぶら下がり、止めようとする。しかし、親は遊んで欲しいと勘違い、片手間に上下運動で応じた。そうじゃないのに。
子供と視線が交差する。
聞こえているの?
ええ。
どうしたら良いと思う?
どうしたいの?
わかっているけど、駄目なんだ。ろくに聞いてくれないもの。
すべての手をつくしたのかしら?
引っ張ってみた。
それだけ?まだ他にやれることはないかしら、探してみて?親の子供ではなくて、あなたの親なのよ、その人は。
やれるかな?
あなた次第ね。必要に駆られないと。
電話ばっかりなの。
口があるのになぜ伝えないの?
だって驚くでしょう?
優しいのね。でも、あなたを殺すことはないわ。親のために馬鹿になるべきではない。
いいの?
背中を押さないと進めない?足はつていると思うけど。
やってみる。ありがとう。
まだ何を起こっていないし、私は何も手を下していない。