コンテナガレージ

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手紙とは想いを伝えるディバイスである6-2

 私は誰のために生きているのだろうか、という問いかけを社は仕事に復帰してから幾度となく繰り返した。不安定なのだろうか。日々をこなすだけ、その時間を見つめる余力が足りていない。時間は削れるだけ削っている。テレビも見なくなったし、友人とは自然と疎遠になった、ママ友だって、仕事をしているから、会うことはほぼ不可能に近い。夜は家で過ごし、家事に追われる。纏いつく子どもの相手。格闘の末、眠ってからはもう私の体はいうことをきかないのだから、考える以前にまずは体力の回復に努めて、旦那を出迎え、二人ともへとへと。話し合う余裕はゼロに等しいし、話しても私は怒りをぶちまけるだけ。なので、一人でそっとつかの間のお風呂で英気を養い、子どもの寝息を子守唄代わりに、眠りにつく日々。とても妻とはいえない姿。旦那は私を見限るかもしれない。だけど、私はこれが限界。本当は私だって褒めて欲しいの。強くなんてない、しかし弱くはなれない、子どもがいるから。無理を承知で、生きてる事をことさら公言ははしたないと思う。溜め込んでもう、体内はパンク寸前。そうさ、そうだ、そうそう、言ってるそばから吐きだしているじゃないの。疲労がベッドから私を押し付ける……。

 忙しく外で働く私と家での私。

 両天秤。

 もう、よそう。そろそろ本格的に仕事に取り組まないとまた娘のお迎えに遅れてしまう。案件を開いて、つぶさに観察。出遅れたのだから、もう必死で取り戻すしかないんだから。私は果敢に昨日のような成果を生み出すべく仕事に取り掛かった。